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補助金の加点項目を5制度で比較

更新日:2026-09-28|公募要領の確認日:2026年9月28日|補助金 論点整理レポートはAIが作成し、お客様お一人ひとりの内容を行政書士が確認するものではありません。

要点(30秒まとめ)

  • くるみん・えるぼしと健康経営優良法人は、比べた5制度すべての公募要領で加点項目に入っていました。
  • パートナーシップ構築宣言が加点になるのは、5制度のうち新事業進出・ものづくり商業サービス補助金だけでした(令和8年1月1日更新のひな形で公表していることが条件)。
  • 事業継続力強化計画は5制度中4制度で加点。デジタル化・AI導入補助金の加点項目にはありません。
  • 選べる数に上限を書いているのは持続化補助金(2種類まで)。上限を超えて選ぶと、加点審査の対象になりません。
  • 配点はどの要領にも書かれていません。加点は審査の一部で、加点があれば採択されるわけではありません。

なぜ「制度をまたいで」加点を見るのか

加点項目は、制度ごとの公募要領に一覧で書かれています。1つの制度だけに申請するなら、その要領を読めば足ります。 ところが実際には、今年は持続化補助金、来年は省力化投資補助金、というように、数年のうちに複数の制度を使う事業者が少なくありません。

加点の多くは、認定や計画の取得に数か月かかるものです。締切の直前に気づいても間に合いません。 そこで、どの制度でも効くものから先に取っておき、特定の制度でしか効かないものは申請が決まってから考える、 という順番が組めるように、5制度の加点項目を1枚の表に並べました。

5制度の加点項目 比較表

「○」はその公募要領の加点項目に記載があること、「—」は記載が無いことを示します。 「—」はその制度に申請できないという意味ではありません。加点にならない、という意味です。

加点項目省力化新事業・ものづくり持続化デジタル化・AI事業承継・M&A
くるみん・えるぼし○○○○○
健康経営優良法人○○○○○
(連携)事業継続力強化計画○○○—○
成長加速マッチングサービス○○—○○
パートナーシップ構築宣言—○———
経営革新計画—○——○※
経営力向上計画——○—○※
賃上げ・最低賃金に関する加点○○○○○
選べる数の上限記載なし記載なし2種類まで記載なし※記載なし

※事業承継・M&A補助金は「経営力向上計画・経営革新計画・先端設備等導入計画のいずれか」で1項目です。 ※デジタル化・AI導入補助金は、IT戦略ナビwith と IT経営サポートセンターの両方を使っても加点は一方だけです。 出典は記事末尾の「確認した公募要領」を参照(確認日:2026年9月28日)。

どの制度でも効く3つ

1. くるみん・えるぼし

子育て支援(くるみん)と女性活躍推進(えるぼし)の厚生労働大臣認定です。5制度すべてで加点項目に入っていました。 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の要領では、くるみんはトライくるみん・くるみん・プラチナくるみんのいずれか、 えるぼしは1〜3段階またはプラチナえるぼしのいずれかの認定を受けていることが条件です。 持続化補助金では、くるみん・えるぼしは「重点政策加点」の区分に入っています。

なお、持続化補助金と事業承継・M&A補助金では、従業員100人以下の事業者が一般事業主行動計画を公表していることでも 加点の対象になる定めがあります(持続化補助金では政策加点の区分)。認定より先に手が届きやすい入口です。

2. 健康経営優良法人

健康経営に取り組む法人の認定制度です。これも5制度すべてで加点項目に入っていました。 ただし何年度の認定を求めるかは要領ごとに違います。省力化投資補助金・新事業進出・ものづくり商業サービス補助金・ デジタル化・AI導入補助金の要領は「健康経営優良法人2026」を挙げています。申請する回の要領で、年度の表記を確かめてください。

3. 事業継続力強化計画(連携を含む)

自然災害などへの備えを計画にまとめ、経済産業大臣の認定を受けるものです。 省力化・新事業・ものづくり・持続化・事業承継・M&Aの4制度で加点項目に入っていました。 省力化投資補助金の要領では、有効期間中であることに加え、振り返りの報告や複数回の認定で加点が上乗せされる旨が書かれています。持続化補助金では、締切日までに認定を受け、実施期間中であることが条件です。

デジタル化・AI導入補助金では加点にならない

デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)の公募要領の加点項目には、事業継続力強化計画・パートナーシップ構築宣言・ 経営革新計画のいずれも入っていません。この制度の加点は、クラウド製品やインボイス対応製品の選定、 賃上げ計画、IT戦略ナビwith などの利用といった、ITツールの導入そのものに近い項目が中心です。

特定の制度でしか効かないもの

パートナーシップ構築宣言

取引先との共存共栄を宣言し、ポータルサイトで公表するものです。比べた5制度のうち、加点項目にあるのは新事業進出・ものづくり商業サービス補助金だけでした。しかも同補助金の要領は、令和8年1月1日に更新されたひな形を使って宣言を公表していることを条件にしています。 以前に宣言を出している場合も、ひな形の更新後に出し直しているかを確かめる必要があります。

経営革新計画・経営力向上計画

似た名前ですが、効く制度が分かれます。経営革新計画は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、 経営力向上計画は持続化補助金の加点項目に入っていました。事業承継・M&A補助金は、 経営力向上計画・経営革新計画・先端設備等導入計画のいずれかで1項目です。

成長加速マッチングサービス

成長加速マッチングサービスへの登録で、持続化補助金を除く4制度で加点項目に入っていました。 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金などの要領では、締切日時点で満たしていることが求められます。

賃上げ・最低賃金の加点は「達成できるか」で決める

賃上げに関する加点は5制度すべてにありますが、基準の取り方が制度ごとに違います。

  • 省力化投資補助金 第8回:2026年6月と応募申請の直近月の事業場内最低賃金を比べ、全国目安で示された額(55円)以上の賃上げをしていること(p.32)。
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、デジタル化・AI導入補助金:事業場内最低賃金を2025年7月と比べて63円以上引き上げていること。 デジタル化・AI導入補助金には、このほか給与支給総額と事業場内最低賃金の引上げ計画による加点もあります。
  • 持続化補助金:政策加点の区分に、1人当たり給与支給総額を年平均2.0%以上引き上げる「賃金引上げ加点」と、地域別最低賃金に関する加点があります。
  • 事業承継・M&A補助金:翌年度の1人当たり給与支給総額を2%以上引き上げることを従業員に表明していること。

注意したいのは、取ったあとの減点です。省力化・新事業・ものづくり、デジタル化・AI導入、事業承継・M&Aの各要領には、 賃上げの加点を受けて採択されたのに目標を達成できなかった場合、18か月の間の申請で大幅に減点する趣旨の定めがあります。 計画の数字で届くかを確かめてから選ぶ項目です。賃上げを含めた計画の組み立ては、制度ごとの書き方ガイド (省力化・新事業・ものづくり・持続化・デジタル化・AI導入・事業承継・M&A)にまとめています。

取る順番の考え方

  1. どの制度でも効くものから。くるみん・えるぼし(または一般事業主行動計画の公表)、健康経営優良法人、事業継続力強化計画。 取得に時間がかかるので、申請の予定が決まる前から動けます。
  2. 申請する制度が決まったら、その制度だけの項目を確かめる。パートナーシップ構築宣言(ひな形の版)、経営革新計画か経営力向上計画か、成長加速マッチングサービスへの登録。
  3. 賃上げの加点は、計画の数字で達成できるときだけ。未達の減点は次の申請にまで響きます。
  4. 持続化補助金は選びすぎない。重点政策加点と政策加点からそれぞれ1種類、合計2種類までです。

加点を揃えても、交付決定の前に発注・契約してしまうと、その経費は補助の対象から外れます。 手続きの順番は 交付決定前に発注してはいけない理由、制度ごとの採択の状況は 採択率の記事にまとめています。

計画の点検は「事業書類の窓口」で

制度ごとの審査の観点に沿って、計画の不足点を指摘します。申請書はお客様ご自身で作成いただきます。

よくある質問

Q. 加点項目はいくつ取れば有利になりますか?

A. 配点は、この記事で比べた5制度のどの公募要領にも書かれていません。そのため「いくつ取ればどれだけ有利か」は一次情報からは言えません。持続化補助金のように「重点政策加点と政策加点からそれぞれ1種類、合計2種類まで」と選べる数に上限がある制度もあり、多く取るほどよいとも限りません。

Q. パートナーシップ構築宣言は、どの補助金でも加点になりますか?

A. なりません。この記事で比べた5制度では、加点項目に入っているのは新事業進出・ものづくり商業サービス補助金だけでした。しかも、令和8年1月1日に更新されたひな形で宣言を公表していることが条件です。古いひな形のまま公表している場合は、宣言の出し直しが必要かを確かめてください。

Q. 賃上げの加点を取って採択されたあと、目標に届かなかったらどうなりますか?

A. 省力化・新事業・ものづくり、デジタル化・AI導入、事業承継・M&Aの各要領には、賃上げの加点を受けて採択されたのに目標を達成できなかった場合、一定期間(18か月)の申請で大幅に減点するという趣旨の定めがあります。取れるかではなく、達成できるかで判断する項目です。

確認した公募要領(確認日:2026年9月28日)

この記事の位置づけ

公募要領の加点項目を並べて比較した一般的な情報提供です。各項目の細かな条件・証明書類・基準日は、 申請する回の公募要領で必ずご確認ください。加点は審査の一部であり、加点があれば採択されるわけではありません。 ものづくり補助金(23次まで)と新事業進出補助金(第4回まで)は、2026年6月に始まった 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金に引き継がれたため、この記事では新制度の要領で比べています。

申請する制度が決まったら

制度の審査の観点に照らして、現状の分析と計画の不足点をお出しします。申請書はお客様ご自身で作成いただきます。

本記事の内容は2026-09-28時点の情報に基づきます。 公募要領は回ごとに改訂されます。最新の情報は一次情報でご確認ください。