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小規模事業者持続化補助金の経営計画・補助事業計画の書き方審査の観点、補助率・上限額と上乗せ特例、章立てと落ちやすい点(一般型 通常枠 第20回公募)

更新日:2026-09-19補助金 論点整理レポートはAIが作成し、お客様お一人ひとりの内容を行政書士が確認するものではありません。

この記事でわかること

  1. 1 この制度で審査・確認されること(審査の観点/小規模事業者の定義/補助率と上限)
  2. 2 書く前に揃える材料(要件と材料の対応表)
  3. 3 経営計画・補助事業計画の章立てと、各章で答える問い
  4. 4 落ちやすいポイント
  5. 5 よくある質問/自分で書く人の次の一歩

この記事は<一般型 通常枠>・第20回公募(申請受付 2026年11月5日(木)〜12月15日(火)17:00、 電子申請のみ)を対象にしています。直近の採択率は51.1%(第17回:応募23,365者・採択11,928者・ 不採択11,437者)です。この記事は第20回公募要領と公式サイトを2026年9月19日に確認して書いています。 数値・期限は公募回ごとに変わることがあるので、申請前に必ず公式サイトで最新版をご確認ください。

1. この制度で審査・確認されること

この補助金は、小規模事業者が経営計画に基づいて行う販路開拓や業務効率化の取り組みを支援する制度です。 制度ページの記載によれば、審査の観点は経営計画と補助事業計画に分けて示されています。

1-1. 経営計画

  • 自社の経営状況・強みを適切に把握できているか
  • 顧客ニーズと市場(商圏)の動向を踏まえているか

1-2. 補助事業計画

  • 経営計画の目標達成に必要かつ有効な内容か(一貫性)
  • 具体的で、その小規模事業者にとって実現可能性が高いか
  • 小規模事業者ならではの創意工夫・独自性、地域経済への波及効果があるか

審査項目の細目や様式の項目名は、この記事では扱いません。第20回公募要領でご確認ください。

1-3. 小規模事業者の定義(常時使用する従業員数)

この補助金の対象になる「小規模事業者」は、業種区分ごとに常時使用する従業員数で定められています。

業種区分常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

1-4. 補助率・補助上限額

補助率は2/3です(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)。補助上限額は基本50万円で、特例の要件を満たすと上乗せされます。

要件補助上限額
基本(通常枠)50万円
+インボイス特例50万円上乗せ
+賃金引上げ特例150万円上乗せ
インボイス特例・賃金引上げ特例の両方を満たす場合200万円上乗せ

1-5. 賃金引上げ特例の要件

  • 従業員1人あたり給与支給総額が年平均3.0%以上増加すること(従業員に代表者・役員・専従者は含めない)
  • 支給している事業場内最低賃金が、地域別最低賃金以上であること

赤字事業者(補助率3/4)は、直近1期または直近1年間の課税所得金額がゼロ以下であることが条件です。

要件を1つでも満たさないと交付されない

公募要領は「通常枠および賃金引上げ特例の要件を1つでも満たさない場合は、補助金は交付されません」 としています。特例の上乗せを狙う場合は、要件のどちらか一方だけを満たす計画にしないでください。

1-6. 補助対象経費と、補助事業の実施期間

補助対象経費は、①機械装置等費、②広報費、③ウェブサイト関連費、④展示会等出展費 (オンラインによる展示会・商談会等を含む)、⑤旅費、⑥新商品開発費、⑦借料、 ⑧委託・外注費の8区分です。公募要領(PDF)で詳細な要件を確認してください。 補助事業の実施期間は、交付決定日より2028年3月31日(金)までです。

ウェブサイト関連費のみの申請は不可

公募要領は「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」 としています。

2. 書く前に揃える材料 — 要件と材料の対応表

書き始めてから材料を探すと、途中で止まります。要件のひとつひとつが「どの材料で証明されるか」を 先に対応づけておくと、足りない材料が書く前に分かります。

審査・確認される点なぜ見られるか用意する材料
小規模事業者の定義(常時使用する従業員数)を満たしているか申請資格そのものの前提条件常時使用する従業員数の実態(業種区分ごとの基準は下表)
賃金引上げ特例:給与支給総額 年平均3.0%以上増加(代表者・役員・専従者は除く)満たすと補助上限額が150万円上乗せされる(両方満たすと200万円)賃金台帳・給与支給総額の実績と、賃上げ計画
事業場内最低賃金が地域別最低賃金以上であること賃金引上げ特例のもう一方の要件(「以上」であって「+◯円」ではない)実施場所の地域別最低賃金と、自社の事業場内最低賃金の突合
赤字事業者(補助率3/4):直近1期または直近1年間の課税所得金額がゼロ以下賃金引上げ特例のうち、補助率が3/4に上がる条件直近の決算書・確定申告書
補助対象経費8区分(機械装置等費・広報費・ウェブサイト関連費・展示会等出展費・旅費・新商品開発費・借料・委託外注費)対象経費が8区分で列挙されている。ウェブサイト関連費のみの申請は不可経費区分ごとの見積書。ウェブサイト関連費は他の区分と組み合わせて計上
交付決定日以降の発注・契約・支出行為(展示会等出展の申込みのみ例外)交付決定日前の発注・契約・支出行為はいかなる理由でも補助対象外交付決定後に発注する前提の調達スケジュール(展示会の申込みのみ先行可)
事業支援計画書(様式4)の発行依頼(受付締切 2026年12月4日(金))受付締切以降はいかなる理由があっても発行依頼ができない商工会議所・商工会への相談・依頼を締切より前に済ませる段取り
申請受付締切 2026年12月15日(火)17:00(電子申請のみ・郵送不可)電子申請のみ受け付けており、郵送では受け付けていない電子申請システムでの提出準備(余裕を持ったスケジュール)

交付決定前の発注・契約・支出行為は対象外(展示会の申込みのみ例外)

「補助金の対象となる経費の発注・契約・支出行為は、『補助金交付決定通知書』に記載された 交付決定日から可能です」「交付決定日前に行われた発注・契約・支出行為は、補助対象外です」。 例外は展示会等への出展の申込みのみで、交付決定前の申込みでも補助対象となりますが、 請求書の発行が交付決定日以後でなければ補助対象外です。

材料が足りているか、先に確かめたい方へ

当サービスの論点整理レポートは、この制度の審査の観点に照らして、いまの材料で何が足りないかを整理した分析資料です。 申請書はご自身で作成いただきます。作成例を見るこの制度のページ

3. 経営計画・補助事業計画の章立てと、各章で答える問い

ここでは「書き写せる文例」は載せません。文例をなぞった計画書は、審査する側から見るとすぐに分かりますし、 自社の事業の説明にならないからです。代わりに、各章で答えるべき問いを置きます。 問いに自社の言葉で答えていけば、章が埋まります。

経営計画1自社の経営状況・強みの把握

  • 自社の沿革・事業内容はどのようなものか
  • 自社の強み(技術・商品・立地・顧客基盤など)は何で、それを裏づける実績や数字はあるか
  • 現在の経営課題は何か

経営計画2顧客ニーズと市場(商圏)の動向

  • 商圏(近隣のお客様)はどこで、どのようなニーズを持っているか
  • その商圏の市場・競合の動向はどうなっているか
  • 自社の強みは、その商圏のニーズにどう応えられるか

補助事業計画3経営計画の目標達成に必要かつ有効な内容か(一貫性)

  • 経営計画で示した課題・強みに対し、どの経費区分でどんな取組を行うか
  • その取組は、経営計画で掲げた目標の達成にどうつながるか(課題→取組→効果が一本の線になっているか)

補助事業計画4具体性・実現可能性

  • 取組は「誰に届けるための、どんな手段か」まで具体化されているか(手段だけで終えていないか)
  • 小規模事業者にとって実現可能な規模・スケジュールか
  • 必要な経費とその積算根拠は明確か

補助事業計画5小規模事業者ならではの創意工夫・独自性、地域経済への波及効果

  • 大企業や同業他社にはできない、自社ならではの工夫は何か
  • その取組が地域経済にどう波及するか(雇用・取引先・地域の魅力向上など)

第3章「一貫性」は、この制度で最も重い問いです。経営計画(第1章・第2章)で示した課題・強み・ 商圏のニーズと、補助事業計画(第3〜5章)の取組が、一本の線でつながっているかを審査する側は見ます。 取組だけを先に決めて、あとから経営計画をつなげようとすると、この一貫性が崩れやすくなります。

4. 落ちやすいポイント

要件を満たしているのに評価されない計画書には、型があります。公募要領の要件・記載事項と照らして、 特に多いものを挙げます。

経営計画と補助事業計画がつながっていない

経営計画で示した課題・強みと、補助事業計画の取組が別々の話になっている計画書は、 「経営計画の目標達成に必要かつ有効な内容か(一貫性)」という観点に答えていません。

商圏を具体的に書かず、全国区の話に閉じている

「顧客ニーズと市場(商圏)の動向」は、近隣のお客様を対象にした観点です。商圏を具体的に書かず、 大企業的な全国展開の話として書いてしまうと、小規模事業者の実態に合わない計画に見えます。

取組が手段の説明で止まっている

チラシを作る・ホームページを作るといった手段だけを書き、「誰に届けるための、どんな手段か」まで 具体化できていない計画書は、「具体的で、実現可能性が高いか」という観点に答えたことになりません。

賃金引上げ特例の要件を「以上」ではなく「+◯円」と誤解する

事業場内最低賃金の要件は「地域別最低賃金以上」であることで、「地域別最低賃金+◯円以上」ではありません。 他制度の賃上げ要件と混同しないよう注意してください。

ウェブサイト関連費のみで経費を組む

ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。経費を組む段階で、必ず他の区分と組み合わせてください。

事業支援計画書(様式4)の発行依頼を締切ギリギリにする

事業支援計画書(様式4)の発行の受付締切は2026年12月4日(金)で、申請受付締切(12月15日(火)17:00) より前です。「受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません」とされているため、 商工会議所・商工会への相談は早めに済ませてください。

交付決定前の発注は理由を問わず対象外

交付決定日より前に契約(発注)・支出行為をした経費は、いかなる理由であっても補助対象になりません。 唯一の例外は展示会等への出展の申込みで、それ以外は交付決定を待ってから動いてください。

5. よくある質問

Q. 補助上限額はどう決まりますか?

A. 基本の補助上限は50万円です。インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円が上乗せされ、両方の特例の要件を満たす事業者は200万円が上乗せされます(第20回公募要領)。補助率は2/3ですが、賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4になります。

Q. 賃金引上げ特例の「事業場内最低賃金」は、地域別最低賃金より何円高ければよいですか?

A. 「+◯円以上」ではありません。支給している事業場内最低賃金が、地域別最低賃金以上であることが条件です。あわせて、従業員1人あたり給与支給総額を年平均3.0%以上増加させる必要があります(従業員に代表者・役員・専従者は含めません)。

Q. ウェブサイト関連費だけで申請できますか?

A. できません。公募要領は「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」としています。

Q. 交付決定前に発注・契約してしまったら、その経費は対象になりますか?

A. 対象になりません。補助金の対象となる経費の発注・契約・支出行為は、交付決定通知書に記載された交付決定日から可能で、それより前の発注・契約・支出行為は補助対象外です。例外は展示会等への出展の申込みのみで、交付決定前の申込みでも補助対象になりますが、請求書の発行が交付決定日以後でなければ補助対象外です。

Q. 経営計画・補助事業計画は自分で書かないといけませんか?

A. 申請者本人による作成が基本です。2026年施行の改正行政書士法により、報酬を得て申請書類の作成を引き受けられるのは行政書士に限られることが明確化されました。自分で書く場合は、この記事の章立てに沿って材料を揃え、足りない点を整理してから書き始めると進めやすくなります。

6. 自分で書く人の次の一歩

順番は、審査の観点(経営計画・補助事業計画)を確認する → 材料を対応表で揃える → 章ごとの問いに答える → 事業支援計画書(様式4)の発行依頼を締切前に済ませる、です。 次回以降の公募回でも、この順番と大きな章立ての骨格は変わらない見込みですが、 補助率・上限額・締切などの数値は公募回ごとに公募要領で確認してください。

申請書はご自身で作成いただきます。いまの材料で何が足りないかは、論点整理レポートで確認できます。

この制度の審査の観点・公式リンクは制度ページにまとめてあります。論点整理レポートは、自社の材料を入力すると、審査の観点に照らして足りない点を整理した分析資料です。

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の申請可否・採択を保証するものではありません。 制度の内容・日程・要件は公募回により変わります。申請にあたっては必ず公式サイトと最新の公募要領をご確認ください。 出典:小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>事務局サイトおよび第20回公募要領(2026年9月19日確認)。