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中小企業成長加速化補助金の投資計画書の書き方3次公募(9月29日〜10月29日15時)。まず「100億宣言」から

更新日:2026-09-05補助金 論点整理レポートはAIが作成し、お客様お一人ひとりの内容を行政書士が確認するものではありません。

計画書を書き始める前に:100億宣言の公表に2〜3週間かかります

この補助金は、申請の時点で「100億宣言」が公表済みであることが要件です。 宣言はjGrantsから申請しますが、公表までの手続きに通常2〜3週間、不備があればさらに時間がかかります。 3次公募の締切は10月29日15時なので、まだ宣言を出していない場合は10月の早い時期までに手続きを始めてください。 ここが間に合わないと、計画書がどれだけ良くても申請できません。

この記事でわかること

  1. 1 申請できる会社かどうか(4つの入口)と、100億宣言の段取り
  2. 2 審査で見られる3つのこと(経営力・波及効果・実現可能性)
  3. 3 書く前に揃える材料と、提出する様式
  4. 4 投資計画書(40ページ以内)の章立てと、各章で答える問い
  5. 5 落ちやすいポイントと、経営者本人のプレゼン審査

この記事は、3次公募の公募要領(Ver1.2・2026年9月3日更新)と100億企業成長ポータル2026年9月5日に確認して書いています。 日程・要件は変わることがあるので、申請前に必ず公式サイトで最新版をご確認ください。

1. まず、申請できる会社かどうか

この補助金は、売上高100億円を目指す中小企業の大型投資を支援する制度です。補助率1/2、補助上限5億円と大きい代わりに、 入口の条件がはっきり決まっています。ここを外していると、計画書を書く時間が丸ごと無駄になるので先に確認してください。

売上高 10億円以上100億円未満

この範囲の企業が対象。下も上も外れると申請できません

投資額 1億円以上(税抜)

建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合計で1億円以上。外注費と専門家経費はこの投資額に含みません

課税所得の年平均 15億円以下

公募開始日時点で確定している直近3年分(各年・各事業年度)の平均

「100億宣言」が公表済み

★申請時までにポータルサイトで公表されていること。公表の手続きに通常2〜3週間かかります

このほか、賃上げの要件として1人当たり給与支給総額の年平均上昇率 4.5%以上が求められます。 これは全国の直近5年間(2021〜2025年度)の最低賃金の年平均上昇率にそろえた水準です。 補助事業が終わったあと3年間、この水準を実施することが条件になります。

100億宣言をまだ出していない場合の順番

宣言は、売上高100億円という目標に向けた経営戦略をまとめて表明するものです。 jGrantsから申請し、事務局の手続きを経てポータルサイトに公表されます。公表されて初めて補助金の申請ができるので、順番は次のようになります。

  1. GビズIDプライムを用意する(jGrantsを使うため)
  2. 100億宣言の内容をまとめ、jGrantsから申請する
  3. 公表されるまで通常2〜3週間待つ(この間に投資計画書を書き進める)
  4. 公表を確認してから、補助金の申請を行う(締切 10月29日15時)

宣言の内容と投資計画書の中長期ビジョンは、同じことを言っている必要があります。 先に宣言を書くと、そのまま計画書の第1章の骨格になります。二度手間にはなりません。

2. 審査で見られる3つのこと

公募要領は審査項目を3つの大分類に整理しています。 この並びがそのまま計画書の重点配分になります。

大分類見られること
経営力100億円に向けた中長期ビジョンと事業戦略の論理性/売上高成長率と付加価値増加率の高さと実現可能性/ リスクをとった投資規模/賃上げ計画の具体性・妥当性・持続性/外部環境と内部環境の分析と差別化/ 成果目標と管理体制
波及効果域内仕入の拡大と地域経済への波及/下請取引先への配慮、BCP、経済安全保障、働き方改革への対応
実現可能性実施体制の整備と投資実行の確実性/財務状況(ローカルベンチマークのスコア)/金融機関のコミットメント

この制度に加点項目はありません

公募要領に加点の記載がありません。認定を取って点を上乗せする戦い方ができない代わりに、 審査項目にまっすぐ答えることがそのまま評価になります。 一方で「足下の賃上げ」——申請時の直近決算期から基準年度までの 1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が物価上昇率を上回らない計画は、審査上大幅に不利になると明記されています。将来の賃上げだけ書いても足りません。

3. 書く前に揃える材料と、提出する様式

要件・審査される点なぜ見られるか用意する材料
売上高100億円に向けた中長期ビジョン審査の大分類「経営力」の先頭。今回の投資はその一部として位置づける100億円までの道筋(何を、どの順で、いつまでに)。100億宣言の内容と揃える
売上高成長率・付加価値増加率高い成長率と、それを達成できる計画かどうかを見られる直近3期の決算(確定)と、5年程度の売上・付加価値の見通しとその根拠
賃上げ 年平均 4.5%以上必須要件。全国の直近5年の最低賃金の年平均上昇率が基準賃金台帳、従業員数の推移、投資で増える利益をどう配分するかの計画
足下の賃上げ(申請〜基準年度)★物価上昇率を上回らない計画は「審査上大幅に不利」と明記されている直近決算期から基準年度までの1人当たり給与支給総額の見通し
外部環境・内部環境の分析と差別化市場とユーザーが明確か、ニーズを検証したか、競合と何が違うか顧客への確認の記録、競合の一覧と自社の位置づけ
地域への波及効果審査の大分類の2つめ。域内仕入の拡大、取引先への姿勢、BCP、働き方改革仕入先の所在地の内訳、下請取引の条件、BCPや職場環境の取組の実績
財務状況と金融機関のコミットメント審査の大分類の3つめ。実行できる体制と資金があるかローカルベンチマーク(様式3)、金融機関確認書(様式5・該当者)

提出する様式

様式形式注意
様式1 投資計画書PDF40ページ以内。この記事の中心
様式2 投資計画書別紙Excel決算資料と数字の平仄を合わせる
様式3 ローカルベンチマークExcel (.xlsm)共同申請は各社が個別に作成
様式4 決算書等PDF3期分(確定決算)
様式5 金融機関確認書PDF該当する場合
様式6・7 リース関係PDFリース会社との共同申請のときだけ

様式2と決算資料は数字の平仄が求められます。 計画書の本文で使う数字も、この2つと必ず合わせてください。本文と別紙で売上の数字が違う、 という状態は、内容以前の問題として見られます。

材料が足りているか、先に確かめたい方へ

当サービスの論点整理レポートは、この制度の審査の観点に照らして、 いまの材料で何が足りないかを整理した分析資料です。申請書はご自身で作成いただきます。作成例を見るこの制度のページ

4. 投資計画書の章立てと、各章で答える問い

様式1の投資計画書は40ページ以内。 十分な分量に見えますが、6つの論点をすべて書くと足りなくなります。 書き写せる文例は載せません。代わりに、各章で答えるべき問いを置きます。 先に問いへ答えてから配分を決めると、入りきらない情報を後から削る作業が減ります。

1中長期ビジョン(売上高100億円までの道筋)

  • 100億円に到達したとき、何を、誰に、どれだけ売っている会社になっているか
  • そこまでを何段階に分けるか。今回の投資はどの段階か
  • 100億宣言に書いた内容と、この計画は同じことを言っているか

2現状分析(外部環境と内部環境)

  • 市場はどこで、顧客は誰か。そのニーズをどう検証したか
  • 競合は誰で、自社は何で違うのか(価格以外で言えるか)
  • 自社の弱みは何か。それは今回の投資で埋まるのか、別の手当てが要るのか

3投資の内容と規模

  • 何にいくら投資するか(建物・機械装置・ソフトウェアの内訳)
  • なぜその規模なのか。小さくすると何が達成できなくなるのか
  • 収益規模に対してリスクをとった投資と言えるか

4成長と生産性の数字

  • 売上高・付加価値額が5年でどう伸びるか。その根拠は何か
  • 労働生産性はどう抜本的に上がるのか(人を増やさずに売上が伸びる仕組みか)
  • 計画が下振れしたとき、どこで吸収するか

5賃上げ計画

  • 増えた利益を、誰に、どう配るか(年平均4.5%以上をどう積み上げるか)
  • 申請から基準年度までの足下の賃上げは、物価上昇率を上回るか
  • 補助事業終了後3年間、その水準を保てるか

6地域への波及と実施体制

  • 仕入や雇用が地域にどう波及するか(数字で言えるか)
  • 取引先への支払条件、BCP、働き方改革で、地域のモデルと言える取組はあるか
  • 誰がこの投資を実行するか。金融機関の支援は取り付けられているか

第1章がこの制度の核です。ほかの補助金は「今回の投資で何が良くなるか」を書けば形になりますが、 この補助金は100億円までの道筋の中に今回の投資を置くことが求められます。 単年度の設備投資の話に落ちた瞬間、経営力の評価が下がります。

5. 落ちやすいポイント

100億宣言の段取りを最後に回す

いちばん多い形になるはずです。公表まで2〜3週間かかるので、10月下旬に気づいても間に合いません。 計画書を書き始めるのと同時に、宣言の手続きを始めてください。

投資額1億円の数え方を間違える

1億円の判定に入るのは建物費・機械装置費・ソフトウェア費です。外注費と専門家経費は入りません。 見積を集めてから「1億円に届かなかった」と気づくと、投資の中身から作り直すことになります。

将来の賃上げしか書いていない

年平均4.5%以上は必須要件ですが、それとは別に「足下の賃上げ」——申請から基準年度までの上昇率が 物価上昇率を上回るか——が審査で見られ、達成できない計画は大幅に不利とされています。 いますでに上げているか、これから上げるかを書き分けてください。

波及効果を精神論で書く

「地域の活性化に貢献します」では評価されません。域内からの仕入がいくら増えるか、 雇用が何人増えるか、下請先への支払条件をどうしているか。数字と事実で書ける材料を集めてください。

金融機関の話が申請直前になる

実現可能性の審査には金融機関のコミットメントが含まれます。1億円以上の投資なので、 銀行側にも検討の時間が要ります。宣言の手続きと並行して相談を始めるのが安全です。

経営者がプレゼンに出ない前提で進める

1次審査を通ると、経営者自身が説明するプレゼンテーション審査があります(3次公募は2027年2月中旬〜3月上旬)。 外部有識者との質疑応答もあり、経営者の出席・説明がない場合は審査上不利になる可能性があると明記されています。 役員や事業責任者の同席は可能ですが、話すのは経営者です。書いた本人が答えられる計画にしてください。

6. よくある質問

Q. 「100億宣言」は申請と同時でもいいですか?

A. いけません。補助金の申請時までに、100億宣言ポータルサイトで公表されている必要があります。宣言はjGrantsから申請しますが、公表までの手続きに通常2〜3週間かかり、不備があるとさらに延びます。3次公募の締切は10月29日15時なので、まだ宣言を出していない場合は10月の早い時期までに手続きを始めないと間に合いません。

Q. 加点項目はありますか?

A. この補助金の公募要領には加点項目の記載がありません。他の補助金のように「認定を取って加点を狙う」という戦い方ができない制度です。そのぶん、審査項目(経営力・波及効果・実現可能性)にまっすぐ答えることがそのまま点数になります。

Q. 書類審査だけで決まりますか?

A. いいえ。1次審査(書面)を通ると、2次のプレゼンテーション審査があります。申請企業の経営者自身が提出資料をもとに説明し、外部有識者と質疑応答を行う形で、経営者の出席・説明がない場合は審査上不利になる可能性があると明記されています。役員や事業責任者の同席は可能です。

Q. 投資額1億円には何が含まれますか?

A. 建物費・機械装置費・ソフトウェア費の補助対象経費の合計です。外注費と専門家経費はこの1億円の判定には含まれず、かつ投資額を超えない範囲であることが求められます。見積を集める前に、どの費目が投資額に入るかを確認してください。

Q. 採択されたらいつから事業を始められますか?

A. 3次公募は、1次審査の結果通知が2027年1月中旬、プレゼン審査が2月中旬〜3月上旬、採択結果の公表が3月下旬以降という日程です。交付申請は採択決定から原則2か月以内、補助事業の実施期間は交付決定から14か月以内〜24か月以内とされています。申請から着工まで半年以上あく前提で資金繰りを考えてください。

7. 自分で書く人の次の一歩

順番は、入口の4条件を確認する → 100億宣言の手続きを始める → 待っている間に材料を揃えて計画書を書く → 公表を確認して申請(10月29日15時)→ 通ればプレゼンの準備、です。 いま9月上旬なので、宣言をまだ出していない方は今週から動いてちょうどの日程です。

申請書はご自身で作成いただきます。いまの材料で何が足りないかは、論点整理レポートで確認できます。

この制度の審査の観点・数値要件・公式リンクは制度ページにまとめてあります。 来年度の制度がどうなりそうかは、概算要求の記事で整理しています。

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の申請可否・採択を保証するものではありません。 制度の内容・日程・要件は公募回により変わります。申請にあたっては必ず公式サイトと最新の公募要領をご確認ください。 出典:中小企業成長加速化補助金 3次公募 公募要領(Ver1.2)、100億企業成長ポータル(2026年9月5日確認)。