会計ソフトの導入は補助金の対象になるのか枠の選び方で、補助率が1/2から3/4に変わります
更新日:2026-09-07|補助金 論点整理レポートはAIが作成し、お客様お一人ひとりの内容を行政書士が確認するものではありません。
要点
- 対象になり得ます。ただし「登録され、採択されたITツール」としてのみです。
- 通常枠ではなくインボイス枠なら、補助率は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)。通常枠の1/2以内より大きく上がります。
- 「会計」「受発注」「決済」のうち2機能以上あると、50万円超の区分を狙えます。
- インボイス枠なら、PC・複合機・POSレジ・券売機も一緒に申請できます(ハードウェアだけの申請は不可)。
- いま使っている分は対象になりません(交付決定より前の契約は対象外)。
1. いちばん大事なのは「どの枠で出すか」です
会計ソフトが補助金の対象になるか、という問いの答えは「なり得ます」で、ここまでは他の記事にも書いてあります。 本当に効くのはその先で、同じソフトを入れるのに、枠の選び方で補助率が変わります。
| 通常枠 | インボイス枠(インボイス対応類型) | |
|---|---|---|
| 補助率 | 1/2以内(要件を満たせば2/3以内) | 3/4以内(小規模事業者は4/5以内)※補助額50万円超の部分は2/3以内 |
| 補助額 | 5万円以上150万円未満/150万円以上450万円以下 | 50万円以下/50万円超〜350万円以下 |
| 機能の要件 | 業務プロセスを1種類以上(汎用プロセスのみは不可) | 「会計」「受発注」「決済」のうち1機能以上(50万円超は2機能以上) |
| PC・レジなどの機器 | 対象の記載なし | PC・タブレット等は10万円以下、レジ・券売機等は20万円以下(いずれも1/2以内) |
インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」の機能を持つソフトウェアであれば、 インボイス枠が使えます。会計ソフトはまさにここに当たります。通常枠で出すと1/2、インボイス枠で出すと3/4(小規模事業者は4/5)。知らずに通常枠で出すと、受け取れたはずの額を自分で払うことになります。
⚠ 金額の試算は、公式のシミュレーターでしてください
補助率は補助額の区分によって按分されます(50万円を超える部分は2/3以内)。 ここは読み違えやすいところなので、当サイトでは計算例を出しません。インボイス枠のページにある「補助金シミュレーター」で試算してください。それが一番確かです。
2. 「何機能あるか」で、狙える規模が変わります
インボイス枠の機能要件は、「会計」「受発注」「決済」のうちいくつ持っているかで決まります。
| 機能の数 | 補助額 |
|---|---|
| 1機能以上 | 50万円以下 |
| 2機能以上 | 50万円超 〜 350万円以下 |
つまり会計だけで入れるか、受発注や決済も一緒に入れるかで、上限が7倍違います。もともと受発注や請求の仕組みも入れ替えたいと思っていたなら、分けずに一度に出したほうが有利になります。
3. パソコンやレジも、一緒に申請できます
これは通常枠には無い、インボイス枠だけの区分です。
| 区分 | 対象 | 上限 |
|---|---|---|
| PC・タブレット等 | PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機 | 補助率1/2以内・補助額10万円以下 |
| レジ・券売機等 | POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機 | 補助率1/2以内・補助額20万円以下 |
⚠ ハードウェアだけの申請はできません
公式に「ハードウェアのみの申請は不可」「そのハードウェアがソフトウェアの使用に資するものであること」 と明記されています。「補助金でパソコンを買う」はできません。ソフトウェアを入れて、それを使うために必要な機器として申請する形です。
4. 取引先に使ってもらう受発注システムなら、別の類型があります
インボイス枠(電子取引類型)は、 発注側の事業者がインボイス制度に対応した受発注ソフトを導入し、取引関係にある受注側の事業者にアカウントを無償で発行して使わせる形が対象です。補助率は中小企業・小規模事業者等が2/3以内、その他の事業者等が1/2以内。 補助額は下限なし〜350万円以下です。
この類型は大企業も申請できます。 取引先の中小企業のインボイス対応をまとめて進めたい、という立場の会社が使う枠です。
5. いま使っている会計ソフトは、対象になりません
交付決定より前に契約・導入したものは補助対象外です。会計ソフトは、生成AI以上に「もう使っている」率が高いものなので、ここが実際にはいちばん多い落ち方です。
「解約して契約し直せばよいか」も、そのまま通るとは限りません。 契約の形は公募要領を見たうえで支援事業者と詰めてください。 詳しくは補助金はいつから対象になるのかにまとめてあります。
6. 対象かどうかを確かめる方法は、ひとつだけです
事務局のITツール・IT導入支援事業者検索で、「ツール名から探す」に製品名を入れて検索してください。ここに出てこない製品は、今回の公募では対象になりません。同じ製品でも、登録している支援事業者がいなければ対象外です。
登録は公募回ごとに入れ替わります。他所の記事に載っている「対象ソフト一覧」を鵜呑みにしないでください。当サイトも一覧は載せません。載せた瞬間に古くなるからです。
申請書はご自身で作成いただきます。いまの材料で何が足りないかは、論点整理レポートで確認できます。
公募要領の審査の観点に照らして、事業計画のどこが埋まっていないかを論点として整理します。
デジタル化・AI導入補助金の制度ページを見る7. 落ちやすいポイント
「経理が楽になります」で終わっている
審査で見られるのは労働生産性です。誰の、どの作業が、月に何時間減るのか。その時間で何をするのか。会計ソフトは効果を語りやすい反面、 「入力が楽になる」で止まった計画が非常に多くなります。
枠を取り違える
前述のとおりです。インボイス枠が使えるのに通常枠で出すと、補助率が下がります。申請前に、支援事業者にどちらの枠で出すのかを必ず確認してください。
ハードウェアを主役にしてしまう
パソコンやレジは、あくまでソフトウェアの使用に資するものとして申請します。 機器の入れ替えが目的の計画になっていると、そもそもの趣旨から外れます。
8. よくある質問
freeeやマネーフォワード、弥生などの会計ソフトは補助金の対象になりますか?
対象になり得ます。ただし、製品名で決まるのではありません。IT導入支援事業者が事務局に登録し、採択を受けたITツールとして申請する形になります。使いたい製品が登録されているかは、事務局の「ITツール検索」で製品名を検索して確かめてください。ここに出てこない製品は今回の対象になりません。同じ製品でも、登録している支援事業者がいなければ対象外です。
通常枠とインボイス枠は、どちらで申請すればよいですか?
会計ソフトのようにインボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」の機能を持つソフトウェアであれば、インボイス枠(インボイス対応類型)のほうが補助率が高くなります。通常枠は1/2以内ですが、インボイス枠は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)です。ただし機能要件が異なるため、どちらで申請できるかは支援事業者と公募要領でご確認ください。
パソコンやレジも一緒に申請できますか?
インボイス枠(インボイス対応類型)では、PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機が補助額10万円以下、POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機が補助額20万円以下で対象に挙げられています。いずれも補助率は1/2以内です。ただしハードウェアのみの申請はできません。ソフトウェアの使用に資するものであることが条件です。
いま使っている会計ソフトの利用料は対象になりますか?
なりません。交付決定より前に契約・導入したものは補助対象外です。会計ソフトはすでに使っている会社が大半なので、この制度でいちばん多い落ち方がここです。契約の形を変えて対象にできるかどうかは、公募要領を見たうえで支援事業者にご相談ください。
取引先に使ってもらう受発注システムを入れたい場合は?
インボイス枠(電子取引類型)が該当します。発注側の事業者がインボイス制度に対応した受発注ソフトを導入し、取引関係にある受注側の事業者にアカウントを無償で発行して使わせる形が対象です。補助率は中小企業・小規模事業者等が2/3以内、その他の事業者等が1/2以内で、補助額は下限なし〜350万円以下です。この類型は大企業も申請できます。
9. 次の一歩
順番はこうです。①事務局のITツール検索で、使いたい製品が登録されているか確かめる → ②支援事業者に、どの枠で出せるか(インボイス枠が使えるか)と機能の数を聞く → ③公式のシミュレーターで金額を試算する → ④交付決定が出るまで契約しない → ⑤事業計画を書く。
事業計画の書き方はデジタル化・AI導入補助金の事業計画の書き方にまとめてあります。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 事務局サイト「通常枠」、「インボイス枠(インボイス対応類型)」、「インボイス枠(電子取引類型)」および各枠の公募要領(2026年9月7日確認)。 要件・日程・補助率は公募回ごとに変わることがあります。 実際の申請にあたっては、必ずご自身が申請する回の公募要領をご確認ください。 特定の製品が補助対象として登録されているかどうかは、事務局のITツール検索でご確認ください。